英語
2019年06月29日

歌詞から見る英単語・文法

 英語の勉強において何より難しいことと言えば、英単語や文法を覚えることが挙げられると思います。実際私も、「何かそのものを覚える」ということが苦手なタイプです。しかし、記憶というものは覚える対象の単体ではなく、関連した事柄も同時に頭に入れていくと定着度が良くなるのです。興味があるから覚えられる、というのは実は「興味があるから関連のあることも知りたくなるから覚えやすくなる」ということなのです。

 では、英単語や文法に関して、関連する事柄とは何なのでしょうか。もちろん実際に使われている、意味のある文です。日常会話や時事問題など、実際に使う表現を見ていくと単語がどう使われているか、文の構成がどのようになっているかがわかりやすくなります。
あるいは、文としての形はできているが逆に全く意味の分からない、使う場面が一切ないような文を紹介している単語帳も存在します。記憶には対象の印象が強いかも重要になってくるので、そこを狙ったものだと考えられます。

 今回は皆さんもよく耳にする音楽にフォーカスを置き、歌詞で使われている表現の中から文法を考えてみましょう。

今回の文法は「第五文型」です。文の形がS(主語)、V(動詞)、O(目的語)、C(補語)で構成されている文になります。
実際の歌詞で使われる表現では、”Let me hear say ~”というものがあります。
ここでは、命令文として主語の省略が起き、動詞”Let”から始まり、目的語”me”、補語に原形不定詞として”hear”が置かれています。
この文型で使うletは「OにCさせる」という風な意味になり、命令文なので「~と言っているのを聞かせてくれよ」みたいな表現になります。

Letという言葉、そしてこの第五文型という形は中学生の場合はあまり見ないかもしれませんが、実は小学生でも使ってしまっています。誰もが一度は口に、耳にしたであろう、”Let’s go!”という表現です。’(アポストロフィ)は英語においては省略や縮約系を表す記号なので、ここのLet’sももちろん縮約系であります。
省略を分解してみると、”let + us”となります。つまりこの表現は”Let us go”、つまり第五文型であることがわかります。直訳では「私たちに行かせてください」となりますが、その「私たち」には話し相手も含まれています。ということは、暗に「私は行く気満々なので、あとはあなたが行くと言えば行きますよ」みたいな感じになりますね。
なので、この”Let’s go!”という表現は話し相手を誘う表現になるのです。

このように、身近な表現から考えていけば、文法を覚える手間は格段に減ります。
皆さんも、町中に溢れている英語に思いを馳せてみてください。

 

講師 木ノ本雄大

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